Cドライブの空き容量が足りない。エクスプローラーで見ると、Cドライブのバーだけが赤い。Windows Updateが入らない。Dドライブはまだ半分以上空いているのに、Cドライブだけがいっぱいになっている。

この状態でネットを探すと、「消していいフォルダー一覧」や「Cドライブを空ける10の方法」がたくさん見つかります。上から順に試したくなりますが、Cドライブの容量不足は、手当たり次第に試すほど遠回りになります。 効く方法は、何がCドライブを使っているかで決まるからです。

結論から書くと、進める順番は次の4段階です。

  1. 何がCドライブを使っているかを見る(何も消さない)
  2. Windowsに不要なものを消させる(自分の手でシステムのフォルダーを消さない)
  3. 自分のデータを、Dドライブかクラウドへ移す(一番効くのはたいていここ)
  4. それでも足りなければ、Cドライブそのものを大きくするか、Windowsを入れ直す

後ろの段階ほど、効果は大きいかわりに手間とリスクも大きくなります。この記事では、各段階で何をするかに加えて、やってはいけないことと、移したあとで別の問題が起きる落とし穴を整理します。

Cドライブは、何もしなくても埋まっていく

最初に、Cドライブが減る原因を4つに分けておきます。どれが大きいかは人によって違いますが、どれも「普通に使っているだけ」で増えていきます。

原因 何が起きているか
Windows自体 更新を重ねるうちに、Windowsのフォルダーは少しずつ大きくなる。入れた直後が一番小さい
アプリ インストールするとき、何も変えなければ全部Cドライブに入る
ダウンロード ブラウザで保存したファイルは、Cドライブの「ダウンロード」フォルダーにたまる
自分のデータ 「デスクトップ」「ドキュメント」「ピクチャ」「ビデオ」は、最初はCドライブの中にある

意外と知られていないのが最後の行です。「ドキュメント」は名前だけ見ると特別な場所のようですが、実体は C:\Users\<ユーザー名>\Documents で、Cドライブの中です。さらに、アプリの多くは設定や保存データの置き場として、黙ってドキュメントを使います。こちらの動画の4分1秒あたりから(無料)、ドキュメントのアドレスバーを押すとCドライブだと分かる画面と、アプリが勝手にデータを置いていく話をしています。

「最初は余裕があったのに、何も増やしていないのにいっぱいになった」という場合は、同じ動画の0分42秒あたり(無料)で話しているとおり、Windows自体が育ったぶんが効いていることが多いです。

段階1:何が使っているかを、消す前に見る

最初にやるのは、何も消さずに内訳を見ることです。

Windows 11なら、「設定」→「システム」→「ストレージ」を開くと、Cドライブの使用量がアプリ、一時ファイル、ドキュメント、ピクチャ……と種類ごとに並びます。Microsoftのサポート記事「ストレージ センサーでドライブ領域を管理する」によると、この画面の容量バーが赤くなっているのが「ディスクが少なくなった状態」です。

個人のファイルについては、エクスプローラーで「ビデオ」「ミュージック」「ピクチャ」「ダウンロード」を開き、表示を「詳細」にしてサイズ順に並べると、大きなものが上に来ます。Microsoftのサポート記事「Windows でドライブの空き領域を増やす」も、大きなファイルが入っていることが多いのはこの4つのフォルダーだと書いています。

ここを飛ばすと、2GBしか減らない掃除を何時間も続けたり、旅行の動画が50GB置きっぱなしになっていることに気づかなかったりします。こちらの動画の6分2秒あたり(無料)でも、「人によってどこが大きいかは違うので、まず調べる」ことを最初の手順にしています。

段階2:消すのはWindowsに任せる

内訳を見て「一時ファイル」や「システム」が大きいなら、Windowsに消させます。「設定」→「システム」→「ストレージ」→「クリーンアップに関する推奨事項」を開くと、一時ファイル、大きなファイルや使っていないファイル、クラウドに同期済みのファイル、使っていないアプリが候補として並び、それぞれどれだけ空くかが表示されます(前述の「Windows でドライブの空き領域を増やす」による)。

1つだけ注意があります。Windowsを大きく更新した直後は、「以前の Windows インストール」(Windows.old フォルダー)が候補に出ます。消せば大きく空きますが、消すと以前のバージョンのWindowsに戻せなくなります。 更新後の調子を見てから消してください。

WinSxSフォルダーやWindowsフォルダーを、手で消さない

「Cドライブ 大きいフォルダー」で調べると、C:\Windows\WinSxS が巨大だという話に必ず行き当たります。ここを手で消すのは厳禁です。Microsoft Learnの「WinSxS フォルダーのクリーンアップ」は、WinSxSのファイルや、フォルダー全体を削除すると、PCが起動しなくなったり、更新できなくなったりする可能性があると警告しています。WinSxSはWindowsが自分で縮めるもので、手を出すとしても、同じ記事が案内しているWindows組み込みのツール(タスク スケジューラの StartComponentCleanup や Dism.exe)を使います。

同じ理由で、Windowsそのものを別のドライブへ移すこともできません。 こちらの動画の19分10秒あたり(無料)でも話しているとおり、Windowsが入っているドライブがCドライブ、という前提で動いているからです。移せるのは、Windows以外のものです。

段階3:自分のデータを移す(一番効く)

掃除で空くのは、たいてい数GBから数十GBです。それでも足りないなら、Cドライブに置かなくてもいいものを外へ出します。行き先はDドライブ(または増設したドライブ)か、クラウドです。

Dドライブへ:フォルダーの「場所」を変える

デスクトップやドキュメントは、中身ごと別のドライブへ移せます。エクスプローラーで「ドキュメント」を右クリックして「プロパティ」を開くと、「場所」というタブがあり、「移動」でDドライブに作ったフォルダーを指定できます。こちらの動画の1分47秒あたりから(無料)、「場所」タブを開いてDドライブにフォルダーを作り、中身を移すところまでを画面で見られます。手順そのものは数クリックなので、一度画面を見ればすぐに真似できます。

これから保存するものの行き先も変えておくと、また同じことになるのを防げます。「設定」→「システム」→「ストレージ」→「記憶域の詳細設定」→「新しいコンテンツが保存される場所」で、新しいアプリ、ドキュメント、音楽、写真などの保存先を種類ごとにDドライブへ変えられます(前述の「Windows でドライブの空き領域を増やす」による)。

アプリは、インストールするときに場所を聞かれたらDドライブを選びます。既に入っているものを移したいなら、いったんアンインストールして、入れ直すときにDドライブを指定します(動画の26分2秒あたり、無料)。ゲームのように、ランチャー側に移動の機能があるものはそれを使います。

OneDriveを使っているなら、移す前に1つ確かめる

ここに、つまずきやすい落とし穴があります。OneDriveでデスクトップやドキュメントをバックアップしている場合、それらの実体はもう C:\Users\<ユーザー名>\OneDrive の下にあります。 こちらの動画の3分12秒あたり(無料)で、ドキュメントの場所を見るとOneDriveの中を指していた、という場面が出てきます。この状態でドキュメントだけをDドライブへ移すと、OneDriveの同期の外へ出ることになります。

OneDriveごとDドライブへ移したいなら、OneDriveのフォルダーそのものの場所を変えます。Microsoftのサポート記事「OneDrive フォルダーの場所を変更する」の手順は、OneDriveの設定で「この PC のリンクを解除」→ フォルダーを移動 → もう一度セットアップして「場所の変更」で新しい場所を選ぶ、の3段階です。動画の7分37秒あたり(無料)では、セットアップのOneDriveフォルダーの場所が放っておくとCドライブになっていて、そこでDドライブを指定する画面が見られます(動画ではOneDriveを入れ直していますが、公式の手順ではリンク解除と再リンクで足ります)。

移す先の条件もあります。「OneDrive を外付けドライブにインストールする」によると、OneDriveの保存場所にできるのは取り外せないドライブだけで、リムーバブルのUSBドライブはサポートされていません。ファイルシステムはNTFSである必要があります。USBメモリに逃がす、はOneDriveについては使えない手です。

クラウドへ:PCに実体を置かない

もう1つの行き先がクラウドです。OneDriveのファイル オンデマンドを使うと、ファイルはエクスプローラーに今までどおり並んでいるのに、実体はクラウドにだけあり、PCの容量をほとんど使わない状態にできます。開いたときにその場でダウンロードされます。Microsoftのサポート記事「Windows 用 OneDrive ファイル オンデマンドでディスク領域を節約する」によると、ファイルやフォルダーを右クリックして「空き領域を増やす」を選ぶと、この状態(雲のマーク)になります。

動画の20分54秒あたり(メンバー限定)では、PCにあったファイルで実際に「空き領域を増やす」を選び、アイコンが雲のマークに変わるところを見せています。続く21分37秒あたり(メンバー限定)では、ストレージ センサーの設定画面を開き、しばらく開いていないOneDriveのファイルを自動で雲のマークにする設定(「ローカルで利用可能なクラウド コンテンツ」)が30日で有効になっていたことを確かめています。容量が勝手に空く仕組みと、ファイルが勝手にクラウドだけになる仕組みは同じものです。どちらの面も、設定画面で自分の目で確かめておく価値があります。

ただし、クラウドにも容量の枠があります。無料のMicrosoftアカウントのOneDriveは5GBです。同じ動画の23分35秒あたりから(メンバー限定)、7GBほどのファイルを入れて無料の枠を超えさせ、「十分なクラウドストレージがありません」という警告が出るまでを再現しています。クラウドに逃がすつもりで枠を超えると、今度はクラウド側で困ることになります。

雲のマークのファイルは、PCで消したときや同期を止めたときの動きが普通のファイルと違います。その違いと、ファイルが「消えた」ように見えたときの探し方は、記事「OneDriveでファイルが消えた原因と復元方法」で詳しく扱っています。

システムのファイルも移せるが、仮想メモリは慎重に

上級者向けの手として、ブルースクリーンのときに書き出されるメモリダンプ(動画の18分48秒あたり、無料)や、仮想メモリ(ページファイル)の置き場所をDドライブへ変える方法もあります。

ただし、仮想メモリはメモリが足りなくなったときに、あふれた分を書き出す場所です。その時点でPCはすでに重くなっています。動画の20分0秒あたりから(無料)で話しているとおり、ここを遅いハードディスクに移すと、重いときにさらに重くなります。CドライブとDドライブがどちらも同じくらい速いSSDなら移すのは合理的ですが、Cが速いSSD、Dが遅いハードディスクという構成なら、仮想メモリはCに置いたままにしてください。

移したあとの落とし穴:今度はDドライブが遅くなる

データをDドライブへ寄せると、Cドライブは空きます。ただ、Dドライブがハードディスクだと、今度はDドライブが詰まります。 容量ではなく、速度の話です。

Cドライブは小さくて速いSSD、Dドライブは大きくて遅いハードディスク、という構成はよくあります。こちらの動画の0分41秒あたりから(無料)で話している実例では、CからDへデータを寄せた結果、OneDriveの同期、動画ファイルのコピー、動画編集の読み込みがすべてDドライブに集中し、ハードディスクの速度が足りずに作業が遅くなりました。

移すものは、速さが要らないものから選ぶのが原則です。写真や動画の保管、昔の資料、たまにしか遊ばないゲームはDドライブへ。毎日開く作業中のファイルや、編集中の動画、よく遊ぶゲームは、速いドライブに置きます。ネットワーク越しのNAS(家庭用のファイルサーバー)はさらに遅くなりやすく、こちらの動画の28分4秒あたり(無料)でも、置き場所としては「容量があればいいもの」向けだと整理しています。

段階4:Cドライブそのものを大きくする

移しても足りない、あるいは移すと遅くなるなら、Cドライブのストレージを大きいものに交換するのが根本的な解決です。SSDの値段は下がっていて、手順自体は「ふたを開けて差し替える」だけで済むPCもあります。迷うのは部品選びと、Windowsをどう移すかです。

部品は、自分のPCに挿さるものを選ぶ。 同じ「SSD」でも、M.2(さらに長さの規格がある)と2.5インチSATAでは形がまったく違い、M.2の中でも接続の世代(PCI Express 3.0/4.0など)があります。こちらの動画の29分50秒あたりから(無料)で、形の違う製品を並べて、規格を調べずに買うと挿さらない・速度が出ないことを説明しています。SSD交換の動画の2分3秒あたり(無料)では、おそらくPCIe 3.0までにしか対応していないマザーボードに、PCIe 4.0の製品を選んでいます。下位互換があるので挿せば動き、速度は3.0並みになる、という割り切りです。分からなければ、PCの型番で増設や交換の実例を探すか、詳しい人と一緒に選んでください。

Windowsは、引っ越しより入れ直しのほうが楽なことがある。 今の環境をそのまま新しいSSDへ移す方法もありますが、作業のための一時的な置き場が要り、手順も難しくなります。データをクラウドに置いているなら、新しいSSDにWindowsを入れ直すほうが簡単です。SSD交換の動画の3分0秒あたり(無料)では、データがクラウドにあることを理由に、交換を機に入れ直す方針を選んでいます。交換や入れ直しの前には、デバイスの暗号化(BitLocker)を使っているなら回復キーを控え、クラウドにないデータは別の媒体に複製しておいてください。

インストールのときに一番危ない画面は、どのドライブに入れるかを選ぶ画面です。SSD交換の動画の9分4秒あたり(無料)では、最初から選ばれていたのが新しいSSDではなく、データが入っている既存のハードディスクでした。そのまま進めると、Dドライブだったハードディスクの上にWindowsが入ってしまいます。容量の数字で新しいドライブを見分け、自信がなければほかのドライブのケーブルを一時的に外しておくのが安全です。

入れ直したあとのセットアップでは、「個人用に設定」か「職場または学校用に設定」かを聞かれます。どちらを選ぶかの考え方は、記事「Windowsの「個人用に設定」と「職場または学校用に設定」、どっちを選ぶ?」にまとめています。

交換しなくても、入れ直すだけで空くことがある

部品を買えない事情があるなら、同じSSDのままWindowsをクリーンインストールする手もあります。長く使ったWindowsは、何に使ったか分からない細かいものが積み重なっています。こちらの動画の37分6秒あたりから(無料)で話しているとおり、必要なデータを外へ出してから入れ直すと、50GBから100GBほど空くことがあります。手順はWindows 11のクリーンインストールの動画(無料)で通して見られます。時間はかかりますが、お金はかかりません。

会社のサーバーで同じことが起きたら

ここまでは、個人のPCの話です。会社のサーバーでCドライブが足りなくなり、ほかのドライブへファイルを逃がしてしのいでいるなら、話の次元が変わります。こちらの動画の28分3秒あたりから(無料)で話しているとおり、それは小細工で延命する段階ではなく、ディスクの容量設計を見直すべき合図です。どう使われ、どれだけ増え、何年使うのかを見積もり直すところから始めてください。

進める順番のまとめ

段階 やること 空く量の目安 注意
1. 見る 「設定」→「システム」→「ストレージ」で内訳を見る 0(調べるだけ) ここを飛ばさない
2. 消させる 「クリーンアップに関する推奨事項」 数GB〜数十GB Windows.old を消すと戻せない。WinSxSは手で消さない
3. 移す フォルダーの「場所」をDへ、新しい保存先をDへ、OneDriveのファイル オンデマンド 自分のデータの量しだい OneDriveのバックアップ中はフォルダーの実体がOneDriveの下。遅いドライブに作業中のものを置かない
4. 大きくする SSDを交換、またはWindowsを入れ直す 交換した容量しだい/入れ直しで数十GB 規格を確かめて買う。インストール先のドライブを取り違えない
  • Cドライブは何もしなくても埋まっていく。Windows自体、アプリ、ダウンロード、自分のデータの4つ
  • 消す前に、何が使っているかを見る。 効く方法は内訳で決まる
  • 消すのはWindowsのクリーンアップに任せる。WinSxSやWindowsフォルダーを手で消さない
  • 一番効くのは自分のデータを移すこと。ただしOneDriveでバックアップ中なら実体はOneDriveの下にあり、OneDriveごと移すにはリンク解除と再リンクが要る
  • Dへ寄せすぎると、今度はDドライブの速さが足りなくなる。移すのは速さの要らないものから
  • 足りなければCドライブを大きくする。挿さる規格を確かめ、インストール先の選択画面でドライブを取り違えない